運動不足解消やダイエットなど、健康維持のためにヨガを取り入れる人が増えています。
「ヨガのあとは気持ちがスッキリする!」という経験談も多く、ストレス解消の手段として始める方もいるようですが、
「うつ病にも効果がある」という内容を見たことがある方もいるのではないでしょうか。
なぜヨガがうつ病に効果があるといわれているのか、その理由についてご紹介します。
Contents
ヨガとメンタルヘルスの関係とは
ヨガを取り入れることで、メンタルヘルス(心の健康)にどんな効果が期待できるのでしょうか。
自律神経を整える
自律神経とは呼吸や循環、消化など生命活動に必要な動作のために働き続けている神経のこと。
日中活動しているときに活発になる「交感神経」と、夜間などゆったり過ごしているときに活発になる「副交感神経」の2種類から成り立っています。
この2つの神経がバランスを取れていることで健康維持ができるのですが、ストレスやプレッシャーなどでこのバランスが崩れてしまうことも。
ヨガで深呼吸をすることで、リラックス効果がある副交感神経が活発になるため、心身の不調を整えてくれる効果が期待できるのです。
うつ症状を改善させる
ヨガなどのゆったりとした運動は、「幸せホルモン」と呼ばれる神経伝達物質「セロトニン」の分泌を促す効果があるといわれています。
セロトニンが増加することで、落ち込みやイライラなどの気分が快方に向かったり、寝付きが良くなったりするなどの効果があります。
これらの理由から、ヨガを取り入れることでうつ症状が改善に向かうといわれているのです。
うつ病に効果が期待できるヨガのメソッドとは
ヨガレッスンで行う一連の流れの中には、うつ病の症状を軽くする効果が期待される3つのメソッドが含まれているのをご存知でしたか?
どのメソッドがどんな効果を生み出すのか、一緒に見ていきましょう。
瞑想
人がストレスを感じると、ストレスホルモンである「コルチゾール」が分泌されます。
コルチゾールは精神を緊張状態にするため、不眠やうつ病を引き起こしやすくなるそう。
2014年に発表されたカーネギーメロン大学の論文では、一日25分の瞑想を3日以上続けた人は、そうでない人よりもコルチゾールが減少したという結果が出ているほど。
そのため瞑想を取り入れたヨガを継続することで、緊張から解き放たれてリラックスできるのです。
呼吸法
緊張したときや気持ちを落ち着けたいとき、深呼吸して気持ちを整えた経験がある方は多いでしょう。
呼吸は気持ちを落ち着けるためにとても大事な要素で、交感神経と副交感神経のバランスを整えることができるのです。
ヨガの最中は常に腹式呼吸を行うことから自然と気持ちが整うため、メンタルヘルス不調を改善するのにとてもオススメなんです。
アーサナ
アーサナは「姿勢を正す」という意味を持ち、同時にヨガのポーズのことを指しています。
気分が落ち込んでいるときほど猫背になりやすく、呼吸が浅くなってしまいがち。
姿勢の良し悪しはメンタルヘルスにつながっているという研究結果も出ており、背筋を伸ばして胸を張るだけでストレス耐性が上がった事例もあるほど。
ヨガのアーサナで体幹を鍛えることで正しい姿勢を保つことができるため、自然と気持ちが前向きになりやすくなるといわれているのです。
うつ症状改善に効果が期待できるヨガのポーズ4選
ヨガでは正しい姿勢と深い呼吸によって心を安定させます。
多くのヨガポーズの中から、姿勢改善と深い呼吸ができるポーズを4つご紹介します。
キャットアンドカウのポーズ
四つん這いの姿勢になり、両手と両膝は肩幅に開きます。
息を吐きながら背中を丸め、目線をおへそのあたりに持っていきましょう。
次は息を吸いながら、背中を反らして目線を天井へ。このポーズを好きなだけ繰り返していきましょう。
キャットアンドカウのポーズは背中全体のストレッチができるため、胸が自然と開いて呼吸しやすくなります。
背骨をしっかり動かすよう意識して取り組んでみてくださいね。
ダウンドッグのポーズ
四つん這いの姿勢になり、両手と両足は肩幅に開きます。
その状態から身体を持ち上げてプランクのようにつま先立ちになり、お尻をできるだけ高く上げましょう。
背中をまっすぐ伸ばした状態をキープしながら、かかとを床につけて前屈の姿勢へ持っていきましょう。
かかとをつけたらそのまま深呼吸します。
背筋を伸ばすのと同時に太ももやアキレス腱も鍛えられるので、全身に効果があるポーズだといえますね。
魚のポーズ
仰向けに寝たら、お尻の下に両手を置きましょう。
手のひらは床につけた状態で、腕全体を背中の下にしまうイメージで身体の下へ入れます。
両ひじで床を押しながら、頭・ひじ・かかとで身体を支えて背骨を反らし、そのままゆっくりと深呼吸します。
胸と肩甲骨が開いてたっぷり呼吸ができるため、リラックス効果が非常に高いポーズです。
コブラのポーズ
うつ伏せになり、足は腰幅に開いて足の甲を床にピッタリつけましょう。
両手を胸の横に置いて脇を締め、息を吸いながら両手で床を押して上半身を起こします。
目線は斜め上を向いて天井を見つめ、5回深呼吸したら息を吐きながら上半身をゆっくりと寝かせましょう。
このポーズは胸を大きく開いて呼吸しやすくするだけでなく、猫背改善にも効果が期待できます。
姿勢を正したいと思っている方にとてもオススメなので、試してみてくださいね。
まとめ
瞑想や呼吸など、ヨガにはメンタルヘルスを整えるメソッドがギュッと詰まっています。
仕事やプライベートでストレスが重なり、気持ちが落ち込んでいる方はぜひヨガを始めてみてはいかがでしょうか。
ただし、ヨガは医療行為ではありません。
長い期間憂うつ感が抜けなかったり、なかなか寝付けなかったりするなどの症状が続く場合は、他の方法も調べてみましょう。
愛知県在住のフリーランスライター。美味しいごはんとカフェ巡りが好き。
家で過ごす時間が増えたので、運動とリラクゼーションのためにヨガを始めました。「キレイになりたい!」と願う女性に寄り添った記事の執筆を心がけています。